考えないこと2 : 効率的にアウトプットを出すためには
前回の続き。
考えることが美徳で、考えないことが悪であるということの反論を示していきます。
考えないこと、のメリットは、前回の記事で記述したように、一つはリソースを有効活用できるということでした。(下のリンクを参照)
考えないことはシステム化であるということも示しております。
今回は、「考えないこと」のもう一つの大きなメリットを。
それは「考えないこと」によってアウトプットの品質が安定化するということです。
能力は人によってバラツキがあります。つまり、リソースは人によって違います。
同じ人でも、感情や興味によって思考能力はバラつきます。
人間はこのように、不確定要素の塊です。
従って組織でも個人でも、人間が介在することでばらつくことになります。
人間が介在しアウトプットがばらつくということは、社会においては顧客に提供する製品がバラつくことになります。
このように、考えることを増やすことでアウトプットがバラつくようになります。
そして、品質ということについて。
品質の定義は非常に難しいです。
ただ、一番数値で語りやすく簡単な品質は「バラつき」です。
何が品質が良いものかという判断は難しいですが、少なくともバラついていれば品質を安定化させることはできません。
バラつきが大きい=品質が安定していないということです。
これらのことから、人が介在する要素が増え、考えることが増えるとアウトプットの品質が低下することにつながります。
正確には高い品質を安定して提供できなくなってしまいます。
組織において、人が介在する要素が多く、「その人しかできない」という状況のことを「属人化」と言ったりします。
実は、属人化を減らすために、とことんシステム化するために、とことん考えないような環境を作るために考えてきた企業が日本中誰もが知っている企業、トヨタ自動車です。「トヨタ生産方式」は、属人化をなくし、とことん考えないようにした仕組みですがこのお話はまた別の記事で行いたいと思います。
とりあえず。
上記のことから人間が考えることを増やせば不確定要素が増え、バラつきが大きくなってしまいます。
さらに、バラつきが大きくなればアウトプットの品質が低下することにつながります。
逆に、考える要素を減らせば減らすほど、バラつきが低下し、アウトプットの品質を上げる、正確にはアウトプットの品質を安定化させることができます。
これらのことから、考えないこと、つまりシステム化することは、
「リソースを効率的に利用すること」「アウトプットのばらつきを減らすこと」ができるので、大きなメリットがあります。
これまで考えないことについて書いてきましたが、この記事は次回で最後です。