the pillows ストレンジカメレオン
今日はこの曲を。
自分がミーハーということもありますが、有名な曲を中心に取り上げています。
今回は、the pillowsの「ストレンジカメレオン」。
the pillows自体地上波で流れて皆が知っている、というバンドではありませんが、音楽に興味のある人は大体知っている、そんな立ち位置のバンドだと思います。
中でも有名な曲の一つがこれ。ミスチルがこの曲をカバーしたこともあります。
切なさと覚悟の入り混ざった名曲です。
この曲について考える前にthe pillowsについて少し。
彼らのバンド生活は非常に長く、1989年から2016年現在まで続いています。
長く続けているバンドの多くは、世に知られたバンドであることが多いと思います。
それこそ、the pillowsと交友関係のある(らしい)ミスチルなんかも長いですが、日本人なら大体の人は知っているでしょう。
しかし、the pillowsはミスチルほど知名度があるわけではありませんでした。
作っている曲には自身があるのに売れないことに悩んだ時期も長く、所属事務所も転々とかわっています。
そんな悩みを抱えていたthe pillowsの、一種の答えがこの曲です。
「ストレンジカメレオン」とは、普通じゃない自分達を指し示した、社会の中で異種の存在の自分を表しています。
この曲の「君」は、彼らの音楽そのものを表しています。
彼らの答えは。
自分は世間や社会から変わった存在であってもいい、自分の音楽と一緒にいられれば。
このようなものだと私は解釈しています。
汚れた川を汚れた僕と泳ぐ 君はとってもキレイだった
とありますが、
一般社会の「汚れた川」を、自分達の音楽である「君」といっしょに泳ぐ「自分」。
社会とは違う自分も、自分の音楽とあえてよかった。
社会とは自分は孤独だと思います。しかし、音楽と添い遂げる覚悟をした、そんな歌詞だと感じています。
思春期の頃に通り過ぎて、大人になるたびに忘れようと、気にしないようにしてきたこと。
「自分は社会の大多数とは違う特別な存在だ」
そういった考えは誰しも一度は持ったと思います。
それに対して孤独を感じることもあれば、その孤独に浸っていたこともあると思います。
こういった類の言葉は大人になって口にすると、一般にバカにされるかもしれません。
ただ、こんなことを歌い上げる彼ら、the pillowsが大好きです。
彼らも歌詞で歌っています。
「孤独と自由はいつも」
と。どちらも同時に手に入ることは無く、孤独というのは自由なことだと思います。
また、孤独でないことは自由でなくなるということを示している。
孤独であれば、自由だとしても誰か人のぬくもりがほしくなる。
孤独でなければ、自由がなくなり誰かにほっておいて欲しくなる。
前回の記事でもありますが、どこまでいってもないものねだりなんです。一生満足しないんじゃないかとも思うこともあります。だからこそ現状を正しく捉えて欲しい。もしかしたら今の自分は幸せなんだと。それに気付くだけで人生少しは楽になると思います。
ストレンジカメレオンの入った「Please Mr.Lostman」、名盤ですので是非一度聴いてください。
- アーティスト: the pillows,山中さわお
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 1997/01/22
- メディア: CD
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