考える葦

新米SE。日々思ったことや好きな音楽など書いていこうかと 気軽にコメントしていってください、いろんな考えに触れてみたいと思っています。

トヨタ生産方式: 3ムと5S

前回から乱文で申し訳ありません。

見返すと非常に読みにくかった。

ただ、このお題は私にとっては非常に思うところが多いもので。

しっかり伝えられないのが悔しいですが、いつかしっかり纏めてみたいと思います。

 今回も製造業とトヨタ生産方式について。

 

トヨタ生産方式のキーワード:「3ムの排除」「5S」

 

さて、前回は「みえる化」という話をしましたが。

「みえる化」するためにはどうすればよいでしょうか。

 

実際の現場レベルで考えてみましょう。

現場レベルで考えた時、「どこに何があるか分からない」という状態は非常に危険です。

例えば、工具が生産ラインに流れてしまったとします。

どうすればその状況に気付くのでしょうか。

作業者が工具がないことに気がついたとします。

それが、生産ラインにあると、どうやったら気付けるのでしょう。

気付いた時には後工程に流れてしまい、不良品や故障、もしくは事故に繋がる大変危険な問題となります。

 

このように、正常、異常の判断というのはなかなか気付きにくいものです。

異常に気付けない以上、改善はできませんよね。

何が悪いかも分からないのに、変更はできません。

異常を気付けるようにするために「トヨタ生産方式」では、「5S」という概念があります。

整理・整頓・清掃・清潔・しつけ

この5つの頭文字のSをとって、「5S」、もしくは特に重要な整理・整頓の「2S」といいます。

ゴミだらけの床に工具が落ちていても気付くのは大変ですが、綺麗な床に工具が落ちていたら目立ちますよね。

また、いつもある場所に工具がなければ、それは「異常」ですよね。

このように、「5S」は、正常、異常の判断をつけられるようになります。

もし、「5S」が定着しないならば、そこには定着しない「異常」があるはずです。

このように考えれば改善すべきポイントが山ほど出てくる。

なので「トヨタ生産方式」では「5S」が改善の基本だといわれています。

 

また、この「異常」ですが、「3ム」と呼ばれる、異常を見るポイントがあります。

ムリ ムラ ムダ の3つなのですが「異常」な状態には、この「3ム」が潜んでいるといわれます。

IT系の人には、インシデントと言ったほうが分かりやすいでしょうか。

ムリな体制での作業、毎回異なる作業を行う作業のムラ、ムダな動き。

この「3ムを排除」することが改善のポイントで、「ダラリの排除」と言ったりもします。

 

「5S」により「3ム」を「みえる化」し、改善する。

トヨタ生産方式」の基本サイクルはこのようなものになります。

 

また、トヨタでは他の企業よりも、細かに数値を出しています。

これも理由は同じで、根拠となるデータがはっきりしていれば、目的を「みえる化」させ、共有することができます。

実際、改善する際には作業者の歩数を計ったり、作業にかかる時間をストップウォッチで計ったりしています。トヨタの場合はさらに「標準作業時間」となる、「正常状態」を数値で表したりもしています。

このように数値に基づいて議論することができれば、より説得力も増しますし、もし改善が行われれば、数値は明らかに変わってくれます。

ただ経営層から「コストを下げろ」と指示されるより、「経営目標の利益率3%UPのために、コストを下げる必要がある」と言われた方が納得がいきます。

「利益率3%UPさせるために、在庫の持ちすぎによる劣化を10%削減したい」、

「10%在庫を減らすために、A工程の作業を2分短縮する」

というブレイクダウンがあれば、理解できるのではないでしょうか。

仮に、A工程の作業を2分ではなく1分しか短縮できなかったとしても、その分在庫を5%程度かもしれませんが減らすことは可能です。

もし、これが実現できれば作業者も「自分の改善が成果に出ている」と実感できるのではないでしょうか。ひいては、経営に貢献している実感が涌くと思います。

 

現実は経営層の掲げる経営目標と、現場の掲げる目標が別々に作られ、リンクしていないということは多々あります。

これだとどうしても現場と経営の一体感は出にくくなってしまいます。

マネジメントという側面から考えると、共通の目的を持たせる必要があり、そのためには経営と現場のリンクが必要となります。

「数字を語れるようにならなくてはならない」という言葉、昔流行ったかもしれませんが、本当の意味を理解してください。

数字の意味を読み取れる人間は、数字に意味を持たせられます。

これまで書いた内容から分かると思いますが、数字に意味を持たせられることの強さは「人を繋げる」という側面でも作用します。